こらむ 96 制作の具体的な進行について 3

昨日書いた「下ごしらえ」から、極力「思いがけないもの」に出会うように仕組んだ中間素材作りで第2段階終了。ここから私の本格的制作がスタートする。目の前にした中間素材をどのような方向にまとめようか考える。昨日の「佃島風景」の例でどのような考えで、どのような展開をしていったか、図で辿ってみよう。(タイトルクリック、図上でクリックで拡大)

中間素材としての図形は直交座標の命令で出来る「角のある形態」であり、いかにも直交座標を使いましたという感じがいやで消したいと思った。そこで図形全体を縦に圧縮し、経過1の図形とした。これは画面全体を選んで複写、上下反転、白空間を削除して経過2の図形にするためであった。ここで中央にある赤い線(朱塗りの橋)が気になり、これを下にしたいと考え、右回転で経過3、縦長にしたいと縦横の長さを逆転したのが経過4である。ここでおよその方向が決まり、後は「画面にどのように収めようか」と「ワープ」で主な変形をし「つかむ」を使って求心力を与えるなど工夫をする。全体の中で細部の形や色の雑音を消し表現が明快になるように務める。中央にある楕円形が目障りでそこに円形を嵌め込んだりして画面を整える。最後に何方向から、グラデーションをかけて全体のまとまりをつける。と、およそこんな思考経過と制作過程で作品完成、およそ30分の仕事である。これらはほとんど直感的な作業で思い付くまますすめられる。このように説明しようとすれば、その経過を始めて自覚するという状況である。この制作の進め方は1点1点異なり、むしろあまり同じにならないように意識が働いているようではある。このような制作過程はこれまでのアートとは全く異なった特色ある、重要なものなので、改めて明日書いてみたい。               2010.6.6

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